21May
一般の日焼け止めやリップクリームには紫外線吸収剤という合成化学物質が配合されているものがあります。紫外線吸収剤とは、「紫外線を肌に吸収し、化学反応によって熱を放出する作用」がある合成化学物質です。日焼けも唇の乾燥も紫外線が原因と言われていることから、日焼け止めやリップクリームに配合されているのですが、米当局による臨床試験の結果、被験者24人のうち全員の血液から紫外線吸収剤が検出されたとのこと。
これまで、専門家の間では、紫外線吸収剤は皮膚上に留まり、体内には吸収されないと考えられていましたが、今回の試験により、紫外線吸収剤は皮膚から体内に吸収されることが明らかになりました。但し、「この紫外線吸収剤が人体にどのような影響を及ぼすか?」については、未だに解明されていません。
もう何十年も前から、このような合成化学物質が原因と疑われる身体的なトラブルに悩まされる人たちが増えてきましたが、複雑化した現代社会においては、その悪影響の原因を特定することは不可能に近く、人体に悪影響を及ぼさない微量の配合ということで容認されてきた物質です。
決して、人体に対して無害と認定されていたわけではなく、あくまでも、人体に悪影響を及ぼさない量という意味ですが、一方で、このような物質は、微量だとしても、他の有毒物質と結びつき毒性を増すといわれる複合汚染が疑われ、10年、20年と使い続けた際の悪影響を懸念する声もあり、環境汚染や人体にでるトラブルの原因になっていると言われてきました。
実際、科学的に証明されたわけではありませんが、サンゴ礁への悪影響を懸念して、アメリカのハワイ州ではて日焼け止めの販売を禁止する法令が可決さらたことは記憶に新しいと思います。また、薬用石けんに配合されていた殺菌剤が尿・血液・鼻水・母乳などから検出され、こちらもアメリカで販売禁止になっています。
いずれも、環境および人体への影響は解明されていませんが、紫外線吸収剤においても、その物質が体内から検出されたことで、今後、その使用が見直されるのでは?と思っています。
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