2Nov
経皮毒とは
経皮毒とは、薬学博士の竹内久米司氏と稲津教久氏らの著書「経皮毒―皮膚からあなたの体は冒されている!」に書かれている造語で、
「化粧品やシャンプーなどの日用品に含まれる合成化学物質が」
「皮膚から体内に吸収され」
「分解されることなく蓄積して健康を損なう」
「場合によっては、胎児にも悪い影響をおよぼす」
という仮説です。2005年に出版された本で、経皮毒に関しては今更という感じもあるのですが(汗、実は、群馬県の上毛新聞にある「視点オピニオン21」というコーナーでコラム記事を執筆することになりまして、初回は賛否両論ある「経皮毒」を題材に、インティバリのブランドポリシーや考えを伝えることにしました。
インティバリは、「疑わしいモノを出来るだけ避けた生活環境づくり」を提案してるんですけど、科学的に証明されたことだけが真実とする考えには懐疑的でして、健康に関しては科学的に証明されてからでは遅いという思いが強いです。
ただ、ネット上では「経皮毒」に対して真っ向から否定する意見が思ったより多くありました。たしかに、「経皮毒」は仮説であって、化学的にも医学的にも証明されていません。専門家といえる人たちの間でも賛否両論です。
合成化学物質を配合した化粧品メーカーにとっては、迷惑な仮説だということも分かるのですが、経皮毒を否定する意見の中には、「仮説」ではなく「ニセ化学」「うそ」「でっちあげ」「陰謀」なんていうのもあるんですよね汗。
インティバリ目線でいえば、合成化学物質が原因と思われるトラブルを抱える人が増えている現状において、誹謗中傷的に「経皮毒はない」なんて断言していいのか?ちょっと疑問に思ったので、今回は経皮毒について私見を述べていきます。
経皮毒を否定する側の主張
まず「経皮毒」を否定する主張を簡単にまとめました。分かり易くする為に「経皮毒」について、もう一度定義しますが、「経皮毒」は
①「化粧品やシャンプーなどの日用品に含まれる合成化学物質が」
②「皮膚から体内に吸収され」
③「分解されることなく蓄積して健康を損なう」
④「場合によっては、胎児にも悪い影響をおよぼす」
ということになります。それに対しての反対意見は、概ね、「化粧品やシャンプーに含まれる合成化学物質は、有毒性がなく政府により使用が認められている物質である」「皮膚にはバリヤー機能があり、化粧品やシャンプーに含まれる合成化学物質は皮膚から体内に侵入しない」「経皮毒は化学的に否定されている」という感じです。
経皮毒を疑いたくなる事例
しかしながら経皮毒を疑いたくなる事例もあるんですよね。
たとえば、2016年アメリカにおいて、抗菌・殺菌作用をうたう薬用石けんの販売が禁止になりました。この薬用石けんに配合された殺菌剤が人体に有害となる可能性があるとのこと。そして、この成分が血液・鼻水・母乳などから検出されたと発表され、該当する成分が配合された薬用石けんの販売が禁止になったわけです。つまり、石けんの成分が体内に吸収されたということです。
(2019年5月追記)また、アメリカで、日焼け止めやリップクリームに配合されている紫外線吸収剤という合成化学物質が皮膚から体内に吸収されると発表されました。これまで紫外線吸収剤は肌から体内に吸収されないと考えられていましたが、この臨床試験により紫外線吸収剤が皮膚から体内に吸収されることが明らかになっています。
合成化学物質の有毒性に関わる事例もあります。たとえば、ハワイではサンゴ礁の保護を目的に合成化学物質が配合された日焼け止めの販売を禁止する法令が可決されています。サンゴの破壊と合成化学物質の因果関係が科学的に証明されたわけではありません。それでも状況証拠を見ての判断で英断と言えると思います。
まとめ
このように、これまで経皮吸収しないと言われていた合成化学物質の中には、後に経皮吸収することが判明した事例や、その毒性を疑いたくなる現状があります。もちろん、身体にどのような影響があるのか?そこは個人差があるでしょう。全く問題ない人もいれば、トラブルになる人もいる。なのに経皮毒を「ニセ化学」「うそ」「でっちあげ」「陰謀」だと無視してはいけない、、、というのが僕の私見です。
経皮毒を疑いたくなる事例
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